撥弦の物理モデルを用いた音響信号からのパラメータ推定 Parameter Estimation from Audio Signals Using Physical Models of Plucked Strings

نویسندگان

  • Takehiro Abe
  • Tetsuro Kitahara
  • Katsutoshi Itoyama
  • Masuzo Yanagida
چکیده

エレキギターの撥弦による音について,弦の伸長に起因する張力の増加を考慮したモデルを用いて,そのパラメータ推定 の可能性を検討し,パラメータ推定に実数値遺伝的アルゴリズム(RCGA)を用いると,初期値を気にしなくても収束するこ とを示している.用いている物理モデルは現実のギターの振動現象を正確に表したものと言えるほど精密なものではないが, 現状で最も信頼できる一次元振動体モデルであり,それに弦の伸長に起因する張力の増加を組み入れたものであるので,現 時点ではこれ以上の精密化は見当たらない.弦の伸長に起因する張力の増加を組み入れたことにより,張力が時間の関数と なるためパラメータ推定が複雑になるが,RCGAを導入することによって,初期値に拘らず最適解に収束することを経験的 に示している.モデルの妥当性については,弦の伸長による張力の増加を考慮したモデルによる合成音の成分高調波の裾野 の広がりが,張力の増加を考慮しないモデルによる合成音のそれよりも,実際のギター音の周波数スペクトルにおける成分 高調波の形状と似ていることから,一応確認している.最後に,基本周波数と周波数スペクトル包絡の一致の問題,局所解 とギターの押弦位置との関係などについて論じている.

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تاریخ انتشار 2007